【共感性と自己肯定感の話】住田裕子弁護士の講演から思ったこと

住田 裕子弁護士。東大法学部卒。元検事。
バリバリのキャリアだ。超エリート。
テレビのバラエティ番組に出演し、最近ではニュース番組のコメンテーターも務めている。
的確なコメントだけでなく、偉ぶらず温かみのあるお母さんのようなやさしい人柄がにじみ出ていて、すごく好感がもてる人だ。

その人の講演の様子をテレビでやっていた。
その内容がものすごく印象に残ったので話してみたい。
HSPで生きづらさも感じてきた私にはとても心に響いたのだ。

 

【要約】

講演のキーワードは「共感性」の大切さ。

 

勉強ができるのも大事。
でも、社会の中で生きていくのにもっと大切なもの、それが「共感性」。

他人の喜びや痛みを自分のことのように共有できて、相手のことを思いやって相手の立場から何かできないか、人の心と心をつなぐという感性。
上から目線の同情心ではなく、同じ目線で同じ立場に立っての心の交流。

 

凶悪な事件の犯人なんかは間違いなく共感性がない。
コミュニケーション能力が欠如している。

 

ハーバード大の卒業生は社会であまり活躍していないとの話を耳にした。
IQは高いのに。

それはEQが足りないのでは、ということ。

「EQ」、心の知能指数。
感性の知能指数。
がんばる力、熱意、意欲、がんばって続ける忍耐心、謙虚に考える力、そして共感性。

 

ただし、今の若い人は社会との関係性が違ってきていることは、前提として知っておくこと。

例えば、78才の同世代は232万人。50才は200万人。
18才なら112万人。0才だと84万人。

若い人は競争率が半分になっている。
受験にしても就職にしても。

だからお父さんが「俺の若い時はな」なんて上から目線で話しても、そもそも違う。

この競争環境が違うことは、知っておいて欲しい。

平均余命も長くなった。
だから、いくらでもやり直し、学び直しができると若い人には言っている。
失敗にめげなくていい。

 

 

ただ残念な数字もある。

外国との比較。

韓国73.5%、アメリカ96%、イギリス80.1%、フランス85.8%、スウェーデン74.1%。
それは、自己肯定感を持っている人の割合。

自分は価値のある人間だ。
「大丈夫だ。これでいいんだ」と自分自身で満足してこれからがんばっていくんだというのが自己肯定感。
自分で自分を納得できるかどうか。

 

実は、日本は45.1%。
学力は世界トップクラス。
だいたいのものは手に入る豊かな環境。

 

なのに自己肯定感が外国の半分以下。
なぜか。

若者を評価するものさしに問題があると思っている。
勉強ができる、スポーツができる、イケメンだ、かわいい…。
自分も学校もまわりも、目に見える、数字で見えるものでしか評価していないんじゃないか。

 

じゃ、どうほめるのか。どう評価するのか。
「勉強できてすごいね」だけじゃだめ。
共感性が大事。

 

共感性がないと人がまとまらない、つながらない。

自分さえよければなら、スッと行ければそれでいい。
でも人間のよさは集団でのまとまる力。
人の気持ちが分かりあえて人とつながっていく。

相手が上手くいったら一緒に喜び合い、足りないときに落ち込んでいれば、大丈夫と慰め合ってまたがんばろうねと、持ち上げる力。

 

凶悪犯の精神鑑定には、必ず共感性がないと出てくる。

社会で活躍する人は、共感性があってチームプレーをしたり、チームをまとめ上げて、リーダーやつなぎ役になれる人。
人間の共感性からでる集団の力が大切。

 

時代はAI、ITが主流になってきた。

ただ、SNSはコミュニケーションではない。
ほとんどが一方通行だから。
それでコミュニケーション能力は育たない。

受けて返さず、一方的な勝手なやりとりだ。
「炎上」もそう。
何かがあると、寄ってたかって一方的に責め立てる。

 

そして、文字情報は誤解を生む。

例えば、かわいいワンちゃんの画像で「これかわいくない」と送信したとする。
対面だと、言えば「かわいいいでしょ」というニュアンスが伝わる。

文字だと相手が怒り出したらしい。
「こ れ か わ い く な い」。

否定としてとられたから。

 

対面で会って、言葉のキャッチボールが大切。
SNS時代、IT時代、AI時代だからこそ、人間同士が対面で生まれる感情の交流が大事。
共感性は文字では伝えにくいのだ。

目と目を合わせて、いろんな感情をしぐさだけでなく雰囲気で与え合うこと。

痛いと泣く子に、文章で「痛いの?」では伝わらない。
その時の口調や、さすってあげたり抱きしめてあげたりの肌感覚が大事。

 

対面、FACE TO FACE、上の世代の人たちが共感性をもって若い人たちに接していくことでもっと若い人たちが共感性をはぐくみ、自己肯定感が上がっていくのではないか。

 

要約すると以上のような内容。

 

 

HSPを自認している私。
幼いころからの生い立ちもあって、他人軸で生きてきた。

他人にすごいと思われる人間でいないと生きていけない。
他人に嫌われない自分でいないと生きていけない。

どこかで思い込み、自分を常に演じているところがあった。
他人に常に神経を使ってきた。
それは「共感性」とは言わない。一方通行だ。

それは生きづらさを生み、自分の人生を歪めてきた。

 

今の日本は豊かである。
なのに若い人の自己肯定感が低いと言う。

それは、目に見えるものだけをものさしにしているかららしい。

 

もしかしたら、戦後の学歴至上主義や、大量消費時代の後遺症かもしれないと感じる。
ITだとか以前に、心ではなく形やもので測る習慣がついてしまったのではないか。

SNS、AI、IT、何でもネット。
文字が飛び交う。画像が飛び交う。
そんな時代でも共感性が大事。
それは実感する。

人生が幸せだと感じるには、自己肯定感を高める必要がある。

そのためには自分軸になる必要がある。
自分が好きで自分が幸せと感じられてはじめて他人にも優しくなれるから。

それは「共感性」とすごく関係が深いと感じた。

目の前にある小さな幸せや、当たり前と感じている日々の中に幸せがあることに気付けるか、感謝できるか、共感性と関係があるように思えた。

 

 

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