【お墓の引越し 改葬】実行しました

家のお墓を継いで墓守するってほんと大変ですよね。

毎日何かをしないといけないというものではないものの、何とものしかかるプレッシャー。

私はその一人。
同じようにお墓のことでモヤモヤした気持ちを抱いてる人は多いのではないでしょうか。

【例えば…】

・そもそも墓守を継いだけど何をしていいか分からない
・お墓が遠く離れていてなかなか行けない
・お墓の手入れも大変
・檀家としてお寺との付き合いが面倒
・寄付やお布施等の金銭的な問題
・親戚付き合いや法事の義務感
・その墓に誰が入っていくのか、墓守の跡継ぎは誰がするのか心配
・自分が違う宗教を信仰している場合 等々

確かにお墓があるということはご先祖を供養していく上で大切ですね。
また遺された親族が自分達の心のより所になるということでもとても意義のあることだと思います。

日本は不思議な国ですよね。お願い事は「神社」に。人が死んだら「寺」に。
いつからそんな風になったんでしょうね。

昔は寺の役割って今とは違ってもっと身近だったようですが。
私は「無宗教」と思っていても、日本語にもたくさん仏教の言葉は浸透していて日々の暮しの中で大きく影響を受けていますよね。

ただ時代も変わり、今は日々の暮しも墓守に対しての価値観も多様化してきたのは確かです。

・生まれ育った地元に住み続ける人も減った
・そもそも自分の家の信仰している宗教や宗派を知らない
・慣習は変わり、長男が必ずしも跡を継ぐとも限らなくなった
・葬儀のやり方も少し前まではたくさんの人に参列してもらうことが前提だったのが、今は小さく家族葬が一般的に
・墓が大事と思う人もいれば、合祀の永代供養、納骨堂で供養、樹木葬、海に散骨する人も増え多様化している
・核家族化が進み、自宅に仏壇がある家が少なくなっている

私も心構えのないままに墓守の立場になり、何をしていいのか、寺とはどう付き合っていけばいいのか、モヤモヤしていました。

そんな私は2022年、お墓の引越しである「改葬」を実行しました。

ずっと気に掛かってたこと、やっと実行!
大仕事が済んで肩の荷がおりてスッとしました。

実施直後は、どっと気疲れが…(汗)

その改葬への経緯と実体験を書いていきます。
よく似た悩みのある方にぜひご参考になればと思います。

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~目次~

1.「改葬」とは
2.私が「改葬」に至る経緯
3.気が付けば「私が檀家」
4.「改葬」を知る
5.いざ「改葬」実行へ

1.「改葬」とは

・まずは「改葬」って何? ってことから

「改葬」とは、お墓または納骨堂に納められている遺骨を、別のお墓または納骨堂に移動させること。

その改葬の手続きは「墓地・埋蔵等に関する法律(墓埋法)第2章に定められており、自分の家の墓であっても自由に遺骨を持ち出すことはできない」とのこと。

【手続き上の改葬手順】

    1. 移転先の墳墓(墓地)の管理者から、「受入証明書」を発行してもらう。
    2. 現在の墳墓(墓地)の管理者から、「埋葬証明書」を発行してもらう。
    3. 現在の墳墓(墓地)のある市区町村長に「受入証明書」と「埋葬許可証明書」を提出し、「改葬許可証」を発行してもらう。
    4. 現在の墳墓(墓地)の管理者に「改葬許可証」を提出し、遺骨を取り出す。
    5. 移転先の墳墓(墓地)の管理者に「改葬許可証」を提出し、遺骨を納める。

また、現在の墳墓から遺骨を取り出すときは「御魂抜き」法要、移転先の墳墓に遺骨を納めるときは「開眼法要」を行う。

とあります。

しかし、私の場合はこのような手順は踏まず、「証明書」とか「許可証」等は一切取らずに済みました。

もちろん、勝手にしたのではなく、住職や経験者に確認してのことですよ(汗)

 

2.私が「改葬」に至る経緯


・元の「お墓建立」の経緯

我が家の場合です。

そもそもから話します。

私の祖母は私が小学校高学年の時に亡くなりました(祖父は昭和初期に40代で既に他界)。

私の父は男兄弟3人。父は長男で跡継ぎ。母(私の祖母)の面倒を看、受け継がれてきた仏壇も我が家にあります。

祖母は自分が亡くなったら、懇意にしていたお寺への納骨を希望していたようです。

祖母の1周忌にそのお寺に息子3兄弟で墓を建立。「〇〇家の墓」
祖父も改葬。遺骨はすでに土に還っているため、他県にある本家の先祖の墓から土をもってきたようです。

こうして祖父母の墓ができました。

ここからがややこしい。

 

・いとこを納骨

その後、父の弟(次男)の子、つまり私のいとこ(同学年)が30代(後半)の若さで急逝しました。

父たち兄弟でどんな話があったかは分かりません。ただ祖父母の眠っている墓に納骨されたのです。

もちろんいとこの冥福は祈っています。でも何か違和感。

「〇〇家の墓」。同じ姓とはいえ「なんで?」とは当時思いました。父が長男として家の跡を継いでいたからです。

跡継ぎと言っても家業があるわけではありません。強いて言えば仏壇や墓守でしょうか。

兄弟3人で建立したのだから権利はあるのでしょうが。跡継ぎである父、つまり私の系譜が入っていく墓だと思っていたのです。

ただ当時の私は自分のことで頭はいっぱいで細かく考えてる余裕も関心もなかったのは確かです。

 

・父の他界

2010年、父が亡くなりました。享年80才。当然のように祖父母の眠るお墓に納骨しました。
でも残る違和感。

私のいとこも眠るこの墓に、これから親戚一同、誰もかれも納骨されるのか?
誰の墓? 誰が墓守をする?

3.気が付けば「私が檀家」

・気が付けば「私が檀家」

何の心構えもないまま跡を継ぎ、毎年お盆の読経を住職にお願いするようになりました。
私には一人の姉がいますが私が対応することを当たり前に思ってるようでした。そこだけ長男扱い(汗)

そのうち寺からいろいろな手紙も来るようになり、本堂の建替えの寄付要請も頻繁にくるようになりました。
もしかして「私は檀家の一人」? あまり意識してませんでしたが気にかかるようになったのです。

「そんな余裕ない」と思いつつも墓があるっていったいどんな対応をしないといけないのか、悩みました。
寄付もムリして何度かしました。

祖母が懇意にしていた住職は本当に温厚な方でいかにも「お坊さん」って感じ。
その後は息子さんが跡を継がれました。今の住職です。

私よりは少なくとも10才ほどは年上の方かと思います。

先代とは違い、何か感じる見下される感じ。言葉は丁寧でも上から目線は節々に感じます。

法事となるとタクシーの送迎を当たり前に要求してきたり…。

お盆等、家での読経を頼んでもサッと読経してお布施を受け取ればサッサと帰る。その時の張り詰めた空気が嫌でたまりません。
大昔のように「お坊さんは偉い」と思ってるのではないかとさえ感じます。

 

・私のモヤモヤした思い

・「檀家」として今後もこの気難しい住職と付き合っていくのか
・寄付を言われるたびにしないといけないのか
・いとこが父と同じ墓にいる違和感
・益々薄れていく親戚付き合いの中、誰もかれもこの墓に入っていくのか
・私の子供らに将来、墓守をさせるのか

ある年のお盆の読経で来てもらったときに、住職に尋ねました。「親戚がだれもかれも同じ墓に入るのはおかしくありませんか」と。住職は「今は無縁仏になる墓も多いのでいつも誰かがお参りしてくれるのは、いいことでもあります。そんな家庭も増えてます」と。

一瞬、「なるほどね」とも思ってしまいました。

父は生前、祖父母の法事を親戚をいっぱい呼んでやってました。
私にはそんな親戚の人たちもすでにほとんど分かりません。
父の法事はできる限り知りえる親戚には声掛けしたり神経を使ってきましたが。
親戚付き合いは大事とは思うものの、いとこですら母方はほとんど途切れてます。

住職の言われたことは一理あるとは思うものの、違和感は消えませんでした。

 

・母の他界

2013年から母の介護状態が始まり、そして2021年に亡くなりました。
長く寝たきりだったので覚悟はあったものの、亡くなった後を考えておく気になれず、やはり亡くなって慌てて対応となったのです。

父の時とは違い、家族葬にしてまだましでしたが、悲しんでる余裕もなく進みました。

その時点では穏便に父と同じ墓に入れるしかないと思っていました。
葬儀に来た住職も当然のようにいつ納骨するのかという話もしてきました。

私のおじさん、父の弟(3男)も亡くなっていますが他で永代供養され、この墓とは離れています。そのおじさんの子、私のいとこ姉妹からも納骨を反対されました。姉も住職と亡くなったいとこをその墓に入れた家族の文句ばかり。

ここで私は決心しました。「改葬」しよう!

この母の納骨という機会を逃したら改葬はできなくなる!

四十九日、百日と読経してもらうたびに納骨をチラつかせる住職。何とか誤魔化す私。納骨は延ばしました。
そして、いろいろ調べたり聞いたりしました。

4.「改葬」を知る

・「改葬」を知る

そして「改葬」という言葉を初めて知りました。

何かネットで見ていると、手続きがややこしそう。
我が家の場合は「墓じまい」ではありません。私のいとこの遺骨は残るので墓は残り、あくまで一部「改葬」。

 

・ネックになったこと

・住職ともめはしないか
・祖父母の遺骨をどうするか。家の仏壇に位牌もあるため、残すと「檀家」のままになる
・父の遺骨を改葬することを墓に残るいとこの親族に了解を得る難しさ
・手続きの煩雑さ
・費用がどれほど必要か
・姉の納得感を得られるか
・改葬後、どこに納骨するのか

神経は張り詰めてました。

5.いざ「改葬」実行へ

・「改葬」実行への流れ

姉の了解は既に取り付けていました。「お墓を奪われた」などと感情的にはなっていましたが、あくまでこちらが勝手に出ていくんだということと、逆にこれからは父ら3兄弟で建立したお墓を今後も看てもらうんだと説得しました。

まずは関係のある親戚の了解を得ることに動きました。

父の兄弟(次男・三男)の家族の了解取付けです。

三男は既に亡くなり、前述の通り、他で永代供養済。
妻であるおばさんも、娘姉妹であるいとこも私は仲良くしてるので相談した結果、快く承諾してくれてバックアップしてくれることに。

問題は残る父の兄弟(次男)の家族の承諾を得ること。

・その家族である私のいとこも納骨されている
・父の兄弟(次男)も母の亡くなった後に逝去。そのことも知らされず
・父の兄弟(次男)の妻であるおばさんがかなり気が強く気難しい。その子であるいとこも優柔不断。変わったタイプ
・祖父母の遺骨をどうするか。一緒に改葬するなら墓に残るのはいとこのみ。残すなら位牌も渡し、今後も面倒を看てもらう

まずいとこに連絡。「母に相談する」から何週間も音沙汰なし。やっぱりいい加減。
今度は避けたかったけどおばさんと連絡。
くどくど長電話。

結論、「墓のことはデリケートなことだから祖父母の遺骨は任せる」と。
これで祖父母も改葬決定!
やっと檀家から離れる流れができました。

今度は住職の承諾を得ること。

1月に母が亡くなり、3月に百か日法要を終えました。その時点では納骨を延ばす話のみ。
何か気が重い毎日でした。
檀家が減ることにピリピリしている寺もあるらしく、檀家をやめることでトラブルになることもあると聞きます。

住職にどう伝えるか?
考えに考えました。

そして初盆の読経で来てもらったときに住職に方針を伝えました。

「母の生前の意向で…」と切り出しました。
母のせいにしました(汗)

せっかく上手く進めてるのに横から姉が「同じ墓にいとこが入ってるのっておかしいし」とか愚痴り始めたのですぐ制止しました。
何を感情的に…。イラッとしました。ぶち壊す気か?今は住職にスッと改葬を受け入れてもらうことが先決なのに。

意外と住職もあっさりと受け入れてくれました。もしかしたら察していたかもしれません。

ここでやっと住職の説得は完了。

そのタイミングで「改葬の流れ」を住職に聞きました。

・この寺では遺骨は布に包んで戒名を書いて納めてあり、ゆくゆくは土に還るかたちの埋蔵のしかた
(事前に遺骨の状態を確認しておくとのこと)
・墓石屋は寺で手配。代金1万円包んでくれと指定された
・当日墓で閉眼供養
・墓石屋が遺骨を取り出す
・遺骨を入れるものを用意しておくこと
・新たな納骨先へ持っていく
・「受入証明書」「埋葬証明書」「改葬許可証」は不要とのこと

 

・「改葬」実行当日

「改葬」には父の兄弟、次男三男家族にも立ち会ってもらいました。

長年お参りした墓もこれが最後かと思うと何か感慨深いものがありました。

閉眼供養の読経のあと、後ろで待ってくれていた墓石屋の方1人が墓石の前面下の部分を動かしました。
こんなところから納骨するんだと初めて知りました。
中には確かに布に包まれて遺骨が分けて入っていました。

祖父母は既に土に還っています。残るは私の父といとこ。
遺骨の細かいものは一部混じっているかもしれませんが、関係者一同が見守る中で取り出されました。

事前に遺骨を入れるものはホームセンターで探しました。水分もあるということでいいか悪いか食品の真空容器を買いました。
その場で周りからはひんしゅくでした。何で食品パックなんかと。
実際、思った以上に遺骨の量は多く、墓石屋さんが白い布袋を用意していてくれたのでそちらに入れました。

祖父母の土だけパックに入れました。

ただいとこが墓には残るということで、そのおばさん、いとこの夫婦が「改葬」が終わった途端に私たちが活けた花や水、容器まですべて捨て、新しいものに換え、しかも住職に自分たちで読経を別で頼んでいたのには驚きました。
浄化でもしたかったのでしょうか(怒)

この親戚とのお付き合いを二度としないと思った瞬間でした。親戚付き合いって難しいもんですね。

こうして「改葬」までが無事に終わりました。

結果、やらしい話ですが費用は、

墓石屋には指定された通り、1万円
住職には法的には何の責務もないようですが、お世話になってきました。いろいろ調べると10万円~30万円ほどと書かれたものが多かったです。逆にもっと多く住職から請求してきてもめるケースもあるのだとか。

私は身の丈にあった形でお布施は10万円にしました。何も後で言われず(汗) ホッとしました。

この後「改葬」後の新たな納骨については改めて別記事で書きます。

 

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