生きづらいと感じてきたHSPの私 ~視点を変えればすべてが新境地~ 第4章-2




 

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記事 第4章-2  ~目次~

4.初めて拠点長に

4-2
・本当の自分を見られたくない
・毎朝の緊張
・一人の時間
・週一来る支社部長がうっとうしい
・〆切対応
・上司と上手く絡めない
・形だけ、心がない

 

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4.初めて拠点長に

4-2

・本当の自分を見られたくない

昔から自分のやっていることを他人に見られるのが嫌でした。
何か書いてる時にのぞき見されるのも嫌。電話の会話を聞かれるのも嫌。
カバンの中をのぞかれるのも嫌。
携帯を他人に見られるのも嫌。何かやましい訳ではありません。

拠点長になってより顕著になりました。
妻でさえ見られたくない。
それがなぜかは自分でも分からない。

もしかしたら「すごい拠点長だと思われないといけない」と思っていたからかもしれません。自分を演出している。つくっている。
本当の自分は違うと心の奥底では分かっている。だから知られまいと隠す。

自分は隠すのに、開けっぴろげな友人を見ると羨ましいのです。本当はそうなりたいけど、自分にはできない。

社会人になって気を使う人はできるだけ避けてしまうようになりました。
歩く先に知ってる人を見つけると引っ返してしまったりしてしまう。

・毎朝の緊張

本当の自分を見られたくない。そんな人間が大勢の陣頭指揮に立つのです。

やはり拠点長になって大きな苦痛になりました。毎日緊張の連続です。

寝不足の目をこすりながら朝早く拠点に出勤。着けばもう戦場です。
朝礼準備でバタバタ。それだけでも慌ただしくて嫌。
なのに今から職員がたくさん出勤してくるのです。対応しないといけないのです。

早い時間帯に出勤してくる職員がいたりするとそれだけで疲れます。顔は笑って「おはようございます」なんて言っていても内心は「何でこんなに早く来んねん」嫌な気分になっています。
「もっとゆっくり来て欲しい」が本音。

朝礼の内容も常に頭を悩ませます。

朝礼は営業拠点にとっては唯一全員が一同に集まる瞬間。
職員のほとんどは家庭人の感覚のまま出勤してきます。
気持ちを仕事モードに切り替えさせないといけない。
人前にさらされることですでに緊張している。そこに更にいろいろ考えないといけない。自分だけ気が張っている状態です。

日頃の朝礼は職員に役立つ話をしようと考えを巡らせます。
でもダラダラした雰囲気の時や数字が全然詰まりそうもない時は緊張感を持たせないといけない。

着任早々遅刻した年輩の男性職員を怒鳴って失敗した経験。引きずってました。
なのに緊張感を持たせる他の方法の引き出しがほとんどありません。
本当は自分が真剣に思ってれば自然とそんな雰囲気が醸し出されるもんです。
でもその時は演出しないといけないと思い込んでいました。

今までに仕えてきた拠点長は怒鳴ったり唸ったりというやり方ではありませんでした。
それでも緊張感を醸し出していました。その真剣さが伝わったのでしょう。

当時はヤクザチックな拠点長もまだまだ多い時代です。
私はそんな先輩たちにかなり影響を受けていました。
時にはガツンッと怒鳴るとか、厳しくすることも必要と。

だから私の心の根底には「舐められてはいけない」ということがあったように思います。
それは自分の弱さ、軟さを無意識に自覚していた裏返しかもしれません。

明日の朝は緊張感を持たせないといけない。そう思って迎えた朝は特に緊張している。胃もキリキリします。歯磨きでオエーッ。
怒鳴るのか。厳しくガツンッと言うのか。やり方や言葉も選ばないといけません。厳しくなんて自分のキャラクターにない。だから演じることになる。余計緊張しています。
すべて思いではなく形から入っているのです。

朝礼後も職員対応でバタバタ。こちらからの指示や面談、職員からの依頼や相談、決裁事…。支社や上司にも電話で相談や報告。とにかく慌ただしい。
何かをやってる瞬間はまだいい。ちょっと一瞬手が空くと職員の目が気に掛かる。
困ったもんです。苦手な時間。わずらわしい。早く一人になりたい。

自分で考えて采配する。やりがいのある仕事でもあります。性分にあってれば…。
私にとっては朝一から緊張と慌ただしさが苦痛で嫌でしょうがないのです。

常に品評会にかけられている品物の気分。大勢の雰囲気に飲まれています。
誰も私のことなんて気にもしてないかもしれません。
それでも見られてると思ってしまう感覚で疲れ切っているのです。

・一人の時間

着任から1カ月は職員の懇意にしている企業への挨拶回りの同行なんかであっという間に過ぎました。
GWが来てやっと一段落。少し自分のサイクルが出来始めてくる頃です。

朝礼後のバタバタも昼前にやっと一段落。職員対応の疲れと寝不足で昼までにはもうすでに疲弊しています。

毎晩の飲み過ぎと寝不足。早く拠点から出たい。一人になりたい。ちょっとでも寝たい。
一人になる時間がどうしても必要でした。

営業の仕事なので昼の休憩時間は決まっていません。
企業へ一人で行く振りをしてコソッと出かけるようになりました。
一人になるため、仮眠をとるため。変にくそ真面目。遊びに行くのではありません。
あくまで息継ぎ。

夕方はまた帰ってくる職員対応でまたバタバタ。それ以後は事務や報告事で夜遅くなります。
毎日平均14~15時間。長時間労働です。
中間で一人の時間をとらないと身が持ちません。

誰にも見つからないような近場の隠れ場所を見つけて車内で仮眠をとりました。
よく昼に20分程度の仮眠をとると午後の仕事がはかどるなんていいますが、私は1時間は寝ないと寝た気になりません。

そのうちにどこへ行くとも告げずに2~3時間も帰らないもので、職員の間で噂になってしまいました。
でも企業名とかを告げて出る勇気もありません。何をしてるか知られたくない。
あの企業ならこんなに時間はかからないだろうとか本当に行ってるのかとか詮索されそうで怖いのです。

ある大物拠点長は職員にそんなことをつつかれたら「うるさいっ」で済ませてしまうそうです。その方が逆にその後は何も言われなくなるもんです。
でも私は濁すだけ。より不審がられます。

一人よがりになって疲れ切っている。
かと言って先輩たちに相談もしない。気を使うのが嫌。批判されそうで嫌。
ここでも何となく避けてしまうのです。

特に会社の人間とは離れていたい。そんな気持ちに陥っていました。
言い知れぬ孤独感。

・週一来る支社部長がうっとうしい

週に一度、人材育成担当の支社部長が遠路わざわざ朝礼に来てくれました。
新人拠点長を心配してくれてのことだとは思います。
でも、職員にコーヒーや茶菓子なんかを持参して振る舞うのです。

普通はありがたいととるもんですが私はひねくれています。
パフォーマンスに思えてなりません。私のためではなく、自分が人気を得るための。
職員が明るく人懐っこい人たちなので来るのが嬉しいだけ。

私は他人の発しているエネルギーを敏感に感じ取ります。
HSPならではです。その人の感じていることを察するのです。
当たっているかは別ですが。

その支社部長は朝礼での話でも私を落としました。私を全員の前で叱責します。
「そんなことも教えてもらってないの? かわいそうに。ちゃんと教えてあげろよ!」
職員を和ませようと私をいじっているつもりかもしれません。
職員がどう受け取っているかも分かりません。

私からすれば「拠点長」として踏ん張っているのに立場を落とされるのは我慢がなりませんでした。

何しろ、根底には「舐められてはいけない」や「すごい拠点長と思われなければ」があるのですから。

私には応援に来てくれているというより邪魔しに来られてる感覚でした。
私は自分を見せたくないのに来られるたびに神経をすり減らすばかり。
うっとうしいの一言。

そうやって誰に対しても距離を置いたり、内心で敵意を抱いたり、無意識に人間関係がもつれるような感覚になっていました。
いつしか自分の心を防御することばかり。

・〆切対応

年間の売り上げ目標、言い方を変えれば年間ノルマ。これをやり遂げさせるために更に1カ月ごとに計画は振り分けられます。
更にそれを各月達成するために1か月ごとにも週ごとに山場となる〆切が設けられています。
週間の〆切日は金曜日か月曜日。月曜日なら休日の土日も働けと暗に圧力を加えられているのと一緒。嫌でしょうがない。

毎週、どのレベルまでやるのか細かな項目ごとの数字の報告をさせられます。
ボールを蹴らせて追いかけさせる方式。
計画より少なく言えばそこでどやされる。「やる気はあるのか?」
大きく言っても切ってしまえばどやされる。「どんな感覚してるんだ?」

計画通り言って計画通りできれば一番無難ではあります。でもなかなか思うようにはいきません。

毎週の〆切日にはその結果を電話で支社長に報告するのです。
大きく切ってるなら、いくら遠方でもわざわざ夕刻に支社へ帰店して直接報告する。それが当時は礼儀であり、仁義だとされていました。

当時はパワハラ当たり前の時代。切ればボロカスです。

私は数字を切ることもしばしば。いや、その通りにできる方がそもそも少ないのです。
どの段階でどやされるかの違いです。
どれだけやるかの報告ではそこそこ言っていい顔しても切った段階でやはりどやされる。

「異常だ。何を考えてるんだ。バカ野郎」怒鳴り散らされる。若い拠点長は特に。
ベテランの拠点長は報告数字を切っても謝りながらキチンと状況を説明して次回に向けての意気込みをちゃんと伝えます。

私は怒鳴られてしまうと説明が上手く言えない。下手な言い方をすると言い訳や責任転嫁にとられかねないと深読みしてしまうのです。すると黙りこくってしまう。何も言い出せません。
ボソッと話すと余計火に油を注いでしまうことになってしまいます。

・上司と上手く絡めない

いつしか〆切日が怖くて怖くて、計画として出した目標数字を詰めること以上に報告の恐怖が気に掛かるようになりました。
怒鳴られることが前提で意識してしまっています。
職員の給与や顧客、拠点のために動くべきところ、もはや上の機嫌にしか意識が行かず。

上司というだけで構えてしまうようになっていました。
相手が支社長ともなると会議等で支社へ帰店してもちゃんと話せない。できるだけ避けようとしてしまうのです。
おそらくそんな態度だから余計に不信感を持たれてしまう。
「何を考えてるんだ、こいつは」悪循環です。

週一拠点へ来る支社部長もしかりです。自分から遠ざけて人間関係を悪くしてしまうようになっていきました。

・形だけ、心がない

ある日、会社建物内の駐車場で私は自分の車を駐車する際、ある職員の車に当たってしまいました。軽くこすれたようなキズがつきました。
「しまったぁ」

とっさに考えたことは「早く分からないように直そう」でした。
ホームセンターでコンパウンドという細かなキズを磨きとるチューブを買ってきて勝手に補修しました。少しキズあとは分かるものの、けっこうきれいになりました。
「ああ、よかった」勝手にホッとしていました。

もちろん黙っている訳ではありません。
夕方、車を置いて出ていたその職員が帰店した時に、事情を話し詫びました。

その時その職員に言われた一言「何か違うんですよねえ」。
「普通先に謝ってから相談しませんか?」と。

その時、ハッとしました。確かにそうだと。自分はその場を取り繕うことばかりに気がいっていました。

他人の感情はすぐ察する。でも実際は「こうあるべき」と形から入るから本当のところ人の心が分かっていない。要するにほんとのところ他人に関心がない。自分の防御のことしか意識がない。

その職員は許してくれましたが私にはものすごい衝撃でした。自分は何も見えていないのか、と。後悔先に立たず。

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■シリーズ目次
生きづらいと感じてきたHSPの私 ~視点を変えればすべてが新境地~(はじめに)

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